人生の夏休み 〜ロンドン駐夫の記録〜

「どうも、キャリアウーマンです」なワイフにライフを激しくコントロールされまくる、日々をまったり過ごしたいアラフォー終わりたての中年男子です。 職場の理解も快く得られ、晴れて休職。子供(姉・弟)と共に、妻の転勤、駐在に帯同する形で地球の裏側まで引っぱられ、ただ今初めての駐夫・専業主夫を経験中。 ほぼ同内容のInstagram【ID : @pondotaro】をこちらで清書。渡英前の事なども順不同でつぶやきます。

バンの幼鳥を看取った話(後編)

(三日目 Jul. 31)

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小鳥用の餌やパンくずなどを与えると、動けないけどよく食べる。
よく食べ、よく出すので、お尻の汚れを落とすために、再び水浴び。
今回は泳力も見てみようと思い、少し広めのプラケースに水を張って、そこに浸からせてみた。
昨日、泳いではいたものの、水から上がりがっているような素振りも見せていたので、少し浅めにし、足場としてレンガを置いてみた。
そうすると、どうも水の中は不安みたいで、すぐに足場の上に登り始め、なんとか自力で登り切った後にそのままレンガの上で座り込んでしまった。
やはり足に力は入らないようだった。

(四日目 Aug. 1)

朝一、元気な様子であったものの、心なしか食欲がない感じ。しばらくして見に行ったところ、残念ながらお亡くなりになっていました。

野鳥の保護について、Web上の資料を色々と読んだ際に、保護してもそのほとんどが1週間以内に死亡する、というような内容のものがあった。
この子の場合も例にもれなかったわけだけど、持って1日2日と思っていたので、思っていたよりも頑張ったなぁ、というのが率直な印象。

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庭の一角を掘り起こし、亡骸を埋葬。
以前埋葬したBlue Titの亡骸は、キツネだかアナグマだかに掘り返されてしまったことがあったので、今回は墓石っぽくブロックを置いてみた。いずれ土に帰った暁には、庭の草花として生まれ変わって貰おう。

形だけではあるが埋葬作業を一通り終え、一時の気まぐれで保護してみたのだけど、

 この子にとって良かった点はなんだったんだろうか・・・?

などと考えてしまった。
少なくとも食べ物には困らず、ひもじい思いはしなかったわけだが、多分それだけだろう。実際に野鳥保護に携わっている方々のご意見を要約すると、

動けなくなった野鳥を見つけた場合、その原因が人の手によるものなのでなければ、回復までの間、外敵から身を隠せるように草むらなど目立たないところに移動さてあげるくらいの親切が丁度いい。
翌日になっても、まだ動かずにそこにいた場合、初めて保護を考えるという選択肢がでてくる。

だそうで、ただ可哀想という思いだけで安直に保護した(つもり)の私にとっては、この他にも色々とグサグサくる内容のものが多かった。
つきっきりで看病する(できる)わけでもないし、死なれてしまうとやはりビミョーな気分になるし、所詮大したことはできないことがよーーーくわかったので、やはり余計な手助けはせず、自然は自然のままに置いておくべきなのだなぁ、、、と改めて思い知りました。

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このバンの幼鳥と入れ替わるように、家の前の水場にマガモの親子が現れた。
幾度か餌を与えているうちに、一日に何度も餌をねだりに来るようになった。
最初は母鳥+雛7羽だったけど、徐々に減って、今は母鳥+雛2羽。。。

野生の命は目まぐるしく巡り巡る。
母鳥は失った雛に思いを馳せている暇などなく、今生きている雛に全力を注ぐ。
野生ということは、つまりはこういうことなんだろう・・・。

などと、ぼーっと考えながら、昼飯の鳥そぼろ丼を食べようとしていたところにやってきたカモ一団に、今日も私はパン屑をばらまくのでした。

 



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