バンの幼鳥を看取った話(前編)
ちょっと前の事。
結末はタイトルの通りですが、野鳥をほんの数日保護しました。
初日(Jul. 29)
通学路途中にある池で、娘が動けなくなったバンの幼鳥を発見した。
生まれたてのヒナよりは大分顔つきがしっかりしていて、生後2週間くらいは経っている感じであった。
他の鳥に攻撃されたのか?はたまた何かにぶつかったのか?原因はわからないけど、池のすぐそばの芝生の上でバタバタと小さい羽を動かしていた。
足が全く動かないようで、人間が近づいても移動する気配がない。
近くにいた親鳥に餌を与えてみると、親鳥が自分で食べてしまった。
いつもであれば、その餌を自分の子供へ与えるのだが、そういう行動は取らなかったところから、なんだか親鳥もこの動けなくなった幼鳥を見放した??かのように思えた。
同じ池にはこの春孵化したカモ達もいて、まだ若鳥ではあるが、もう成鳥と同じくらいのサイズにまで育っている。
で、さらにそいつらが、この動けなくなったバンの幼鳥を、なんでか知らんが突っついたりする。。。
いつもなら、こういう光景を見ても、
う~む、自然界は厳しいのう~~~。
と、私は特に干渉はしない。
・・・が、この池の鳥たちにはよく餌をあげて楽しませてもらっていて、それなりに愛着もあるので、なんだかそのような光景を見るに堪えかねてしまった。
この幼鳥は弱って動けなくなっているようなので、きっとこの小さな命が尽きるのも時間の問題だろう。
親鳥に見放され、カモたちに突き殺されるなどという、なんとも無残な最期ではなく、もう少し穏やかな最期を提供しようと思い、主義を曲げてこの幼鳥がお亡くなりになるまで一時保護することにした。
でもまあ、、、この幼鳥からしてみれば、人間に連れ去られるわけで、保護などと呼べた代物ではないのだろうけど。
家に持ち帰り、ガーデニング用品の中から適当に見繕って、簡易の保護スペースを作成。庭の落ち葉をかき集め、落ち葉のじゅうたんを作り、その上に幼鳥を座らせ、目の前には小鳥用の餌や、水を含ませたパンくずなどを与えてみた。
どうやら意外と食欲はあるみたいだった。
二日目(Jul. 30)
Webで保護した野鳥の面倒の見かたなどを検索し、付け焼き刃で色々と学習。
落ち葉をたくさん集め、より過ごしやすようベッドを作成。
【給餌】
フォアグラ用のカモに強制的に餌を食わせているのを思い出し、強制給餌でググってみた所、鳥を保護した際によく取る方法のようで、詳しいやり方も載っていた。簡単だったのでオモチャの注射器を使って給餌してみた所、うまくいった、、、が、動けはしないものの、やはり意外と食欲はあるようで、試しに庭をほじくり返してミミズを何匹か確保し、与えてみたところ見事に食いつき丸飲み。
こりゃあもしかしたら回復とかするのかな??
などと思い巡る。
【日光浴】
骨の形成に日光浴が必要らしいのだが、あいにくと非常に暑い日だったので、
直射日光は避けた方が無難と考え、木漏れ日が当たるところで2時間程日光浴させた。
【水浴び】
お尻の周りの汚れが気になったので、水浴びついでに汚れを洗い落とそうとしたところ、水につかったとたん羽ばたきだし、動かないと思っていた足で水を掻き始めた。
お!?お!?これはどういうことだ??
となり、ちょっと観察してみたところ、どうやら足は動くけど立つほどの力は入らないといった感じ。
ただ、全く動かないと思っていた足が動くことが分かったので、
やっぱこれ、もしかしたら回復するんじゃないか???
などと再び希望的観測を抱く。
泳げるのであればもう少し様子を見て、多少なり体力が戻ったと判断した時点でとっとと池に戻すのが最善かな??
後編へつづく
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