IgA血管炎・イギリス闘病記⑨ イギリスの病院食
入院から1週間は非常に過酷な日々でしたが、ここからは経過観察しながら徐々に回復していく日々が続きました。
2月24日(水):
発症15日目入院8日目
この日は妻が終日付き添い。
LINEや電話で息子の様子を教えてもらっていたが、吐き気や腹痛は定期的に襲ってくるようで、あまり昨日とは変化なし。
点滴のカヌラが刺さっている方の腕が浮腫んできたようで、逆の腕に刺し直しをしたそうだ。
午後、予定通りにKingston Hospitalへ移動。
家からは車で5分、歩きでも20分ほどの近場なので、これで何かと便利になることも多い。
Kingston Hospital到着後、すぐ病室に案内されるわけでもなく、控室のようなところで長らく待たされたそう。
明日、妻と付き添い交代することに。
2月25日(木):
発症16日目入院9日目
交代前にASDAで日々の食材を購入。
たんまり買い込んでその足でKingston Hospitalへ移動し、妻と交代。
しばし娑婆の空気とはお別れ
というのはこんな気分か。。。
二日ぶりに息子と再会。
パラセタモールの投与間隔は最低6時間必要で、1日最大4回投与可能。
この鎮痛剤が効いている時間帯は調子が良く、YouTubeを見るか寝るかしてる時間がほとんど。
大体4時間くらいで薬の効果は消えるようで、次の投与まであと1時間とか残っているところで腹痛や吐き気が襲ってきてうなされ出す、、、というのが繰り返される。
現代で薬があるからいいが、、、昔はどうしていたのだろうか?
ただただ苦痛が過ぎ去るのを耐えるしかなかったのだろうか・・・?
こんな長期間なにも口にできなかったら、それだけで衰弱して亡くなって
しまっていたのではなかろうか?
息子の体調が安定している時間が増えたことで、こんな無意味なことを考える余裕も出てきた。
少し食事をしようということになり、食パンを1/4ほど食べたが結局嘔吐。
水も一日1500ccを目標に飲むように言われた・・・が、そんなに飲めるはずもなく。
経過観察のために、
何をどのくらい食べたか?
何をどのくらい飲んだか?
おしっこ、うんちは何回したか?
を記録するように言われノートに書き留めるようにした。
定期的に看護師が進捗を尋ねに来る。
この日、これまでとの違いとして大きかったのは、食パンを1/4ほど食すという食欲を見せたところ。
発症後からほとんど固形物は食べていなかったので、まともに食べたのは16日ぶりである。
結局吐いてはしまったが、徐々に食事をとれるようになりそうだ。
2月26日(金):
発症17日目入院10日目
この日私が昼食で貰ってきたマカロニチーズを見て息子が食べたいと言い出した。
食欲が回復したのであればこんなに嬉しいことは無い!
・・・のだが、
こんなヘビーなものいきなり食って大丈夫か??
とも思ったので、よく噛んで食べるように言い聞かせマカロニを1本ずつ息子の口に運んだ。
2週間以上食事をしていなかった息子の体重は24kgから19kgまで減ってしまっていた。
食欲が回復しつつあることを妻に伝えたところ、
欧米のこってり病院食はまだまだ息子の胃には重いだろう
ということでお粥を作って持ってきてくれた。
だしの味が効いた香りの良いお粥で、10分に小さじ1杯くらいの超スローペースではあるが息子も好んで食べた。
・・・が、マカロニチーズなどのこってりパスタの方も食べたいとせがむ息子。
味覚は欧米寄りなのだろうか??
食事の話が出たついでにNHSの病院食について触れておこうと思う。
NHSの病院食は、入院中の小児患者だけでなく、その付き添いの保護者にも支給される。
入院費無料なのに食事までついてくるのだ。
念のため言っておくと、ここだけ切り取って
イギリス医療素晴らしい!
などと思ってはいけません。
Kingston Hospitalの食事はまあまあ美味しくて私もさほど抵抗なく食べることが出来た。
朝はパンと飲み物といった軽食で、8時以降に看護師の方がパンや種類や飲み物の種類を聞きに来てくれる・・・が、忘れられて聞きに来てくれないこともしばしば。
昼と夜はナースセンター付近で給食のおばちゃんみたいな感じの方が食事を配ってくれる。
メニューはパスタや揚げ物、デザートなどガッツリのお食事が基本。
一方で、転院先であったSt. George Hospitalは結構しんどい味が多かった。
朝食はKingstonと同じくパンと飲み物といった軽食。
昼と夜は食事係のスタッフの方がメニューを持ってきてくれるのでそこから選ぶ形式。
これはまあ、私の知識の問題もあるのだろうけど、メニューに書いてある大半の料理が正体不明。。。
ローストビーフなど、正体が分かるものをなんとか探し出しての注文したのだが、3回連続で口に合わない冷凍食品が届いたので早々に降参。
それ以降は無難なサンドイッチだけ頼むようにした、、、が、これもパンがぱっさぱさで辛かった。
これまで息子は食事が出来なかったので、私の分しか貰わなかったのだが、この日以降は息子の分も貰うようにした。
St. George Hospitalの食事は不味かったので、息子の食欲が回復したのがKingston Hospitalで良かったなと思った・・・。
この日もパラセタモールが切れると腹痛を訴えた。
特に夜に耐えられないほど痛むようで、背中をさすったり抱っこして歩いたり足をもんだりして苦しい時間を乗り切る。
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