痛服(その2)
痛風(ツウフウ)じゃないよ、痛服(イタフク)だよ。
渡英前に、英国人にウケそうな、日本っぽい服はなんだろうか?と思いを巡らせ、何着か購入したものシリーズの第二段。
繰り返しになるが、、、当然ながら普段使いするつもりで購入したわけではなく、何か適切な機会があればシャレで着用しようと思って購入したものである。
二着目は「風神雷神の絵ってカッコいい!」という、完全に私の嗜好からくるものだ。
好きならそういう服を着ればいい
と言われるかもしれないが、いい年した普通のおっさんが風神雷神のデザインの服を着ていたら相当イタイ。
こんなものを着ていたら暴走族にあこがれるイタイ中年、もしくは旧車会の一員と誤解されるのが関の山である。
そのくらいの分別は持っているのだが、英国であればそもそも誤解対象の暴走族も旧車会も存在しない!!
万が一何か言われても
これ、日本の国宝の絵なんだよ、芸術なんだよ
とでも返せば不自然じゃないし、むしろ日本アピールになるじゃん?たぶん。。。
人生においてこんなイタイ服を着用するならこの期をおいて他にはない!と言うことで物色開始。
そして、、、キャプテン翼モノと違い、あるわあるわ風神雷神デザイン。
スカジャンとかだと定番みたいで、若者ならお洒落に着こなせるのだろう、きっと。
高額品を買うつもりも無いので、5000円程度のリーズナブル価格品をamazonで購入。
さて、渡英後。
何かの機会にシャレで着用するつもりだった「風神雷神ブルゾン」。
ファスナーの質が悪く、ポケットのボタンもしょぼい。
だけど、マイナスポイントはそれだけ。
肌寒い日々の普段使い防寒着としてあまりにも優秀であり、秋口以降、完全に毎日着るようになってしまった。。。これまた全くもって予想外の展開である。
南葛ジャージと違い、妻からも何も突っ込まれない。
ベース色が黒で落ち着いている感があるからだろうか・・・?
そしてもう一つ、切り離せないグッズがある。
渡英直前に、パパ友のツテで、生まれて始めて神社の御神輿を担ぐ機会に恵まれた。
その際、お祭り用衣装一式を揃え、これらも念のため英国まで持ち込んでいるのだが、その中に貴重品用ポシェットがある。デザインは、自分の干支にちなんで「龍神」だ。
困ったことにこのポシェット、財布と携帯だけ持って外出するときなどに非常に使い勝手が良く、ちょいちょい持ち歩いているのだ。
これのなにが困るのかと言うと、
これは、漫画「特攻の拓」を知っている人が見れば、イタイ度120点級の【一人三鬼龍コーデ】なのである。
着用している本人が、完全に浅川拓レベルなだけに、
テメーーー!どんだけ神に御利益(まも)られてんだよ?
ちょっとコッチ来いや!?
と、お馴染みの変なルビを振ってしまう事態に陥る。
・・・ただし!それは日本での話。
ここでは誰一人そんなことを思うやつはいない!
今日はこの格好でWaitroseでレタスと牛乳を買ったし、Lidlでしこたま食材を買ったし、ついでにアジア食材店で乾麺まで買った。何の問題もない。
晩秋の英国を、一人三鬼龍コーデで颯爽と闊歩しまくりだ。
もしニューモルデン界隈で一人三鬼龍コーデの東洋人中年男性を見かけたら、それは100%私である、間違いない。
痛服(その1)
イタシャ(痛車)ならぬ、イタフク(痛服)。
渡英前に、英国人にウケそうな、日本っぽい服はなんだろうか?と思いを巡らせ、何着か購入したものがある。
当然ながら普段使いするつもりで購入したわけではなく、何か適切な機会があればシャレで着用しようと思って購入したものであることを、予めご了承いただきたい。
さて、
イングランドといえばベッカム。
ベッカムといえばサッカー。
サッカーといえばキャプテン翼。
見事な三段論法で、あっという間に
キャプテン翼関係の服なら英国人にも理解してもらえるのではないか?
と言う仮説にたどり着いた。
サッカーに関しては、セリエ・アーでもアニエス・ベーでもどっちでもいいよ、くらいの知識しかなく、
W杯の日本代表をにわか応援する程度の興味しかないのだけれども、
バルセロナかどっかの有名なサッカー選手を始め、多くのトッププレイヤー達もキャプテン翼を愛読しているという、私の仮説を後押しするような話を聞いたこともある。
・・・これは英国人にもウケる可能性が高いのではないだろうか?
と言うことで物色開始。
高校時代の同級生に、FIFA関係の仕事で数年英国在住していた経験があり、サッカー界では相当深いところまで入り込んでいる友人がいる。
渡英直前に短時間ではあるが、彼と二十数年ぶりくらいに再会して会話した際、
特定のサッカーチームの服を着て出歩いていると、他チームのファンに絡まれる
リスクがある。
との助言を貰った。実際、彼も街中のパブでどこかのチームのロゴが入った服を着ていただけで、放送禁止用語的な言葉を浴びせられたことがあったそうだ。
よって、翼が所属しているらしいバルセロナのユニフォームは却下。
スペインじゃなくてイギリスだから関係ない?のかもしれないけど念のため却下。
・・・というか、この経歴の人物から貰った助言の役立て方を間違っている気がしてならないが、とにかく却下。
いくらネット通販といえど、こんなマイナーなコスプレまがいの洋服に、充実したラインナップなんぞあるはずも無いわけで、バルセロナが却下となった時点で選択肢は一気に狭まり、南葛 or 明和 の二択に。
少ない選択肢の中から、「半袖ユニフォーム」は英国の気候からして着用可能期間を狭めてしまうことになりそうだったので、防寒も兼ねられるとの理由から「南葛ジャージ(上)」を購入した。
さて、渡英後。
何かの機会にシャレで着用するつもりだった「南葛ジャージ(上)」なのだが、外出先の冷房が寒かったり、スーパーの生鮮食品売り場付近が寒かったりすることが多く、簡易の防寒着にちょうど良いということで、ほぼ毎日「南葛ジャージ(上)」を持ち歩くようになってしまった。全くもって予想外の展開である。
毎日持ち歩いてちょいちょい羽織っていたものだから、会社帰りの妻が、近所のWaitroseで私がこの服を着て食材を物色する姿を目撃するまでさほど時間は要さず、、、
ヤバ過ぎるくらい猛烈にダサい、やめて、お願いやめて
との酷評をその場で食らうに至った。
一緒に歩けるレベルじゃないよマジで!?
ていうか子供は一緒に歩くしかないじゃん!?どんだけ親がダサくても!!
ホントやめて~~~!!
と、そこまで言うかというレベルで全否定されたので、それ以降は着用していません。
ていうかそんなにダサいかなぁ~?
カジュアルって奥深いよな~。
便利だったんだけどなぁ~~~・・・、とファッションセンスに乏しい私は思ったりします。
リアルガチ5歳児
息子が
「遊んでくれてありがとう」
って英語でなんて言うのか?と尋ねてきた。
なぜそんなことを聞くのかと確認したところ、
「いつも学校で仲良く遊んでくれる女の子の友達にお礼の手紙を書きたい」
という理由を述べた。これを聞いて父が思ったことは
こ、こいつヤバイな、なんか末恐ろしいな・・・
すごい女ったらしになるんじゃないだろうか、、、
やべぇな、マジやべぇな・・・
である。
ただ、こんな純真無垢な動機を踏みにじることは、いくら薄汚れた中年オヤジでもできないわけで、そのへんの紙に
Thank you for playing with me!
と、英作文して渡したところ、僕には難しくて書けないからパパが書けと。
そしてサインだけ自分ですると・・・。
こういう段取りとか要求の要領の良さもなんか恐ろしい。
Awful,,, awful,,, ガクガク((( ;゚Д゚)))ブルブル。。。
息子が持ってきたメモ用紙に書こうとしたところ、なんと3枚!
こここ、こいつやべぇな、既にマジでやばいヤツなんじゃないか?
と思いつつ、言われるがまま3枚作成し息子へ手渡した。
覚えたてのアルファベットでサインを書いた後、裏にシールをペタペタと貼り始めた。
・・・やばいよやばいよ、こいつリアルガチだよ
ローソンのスタンプラリーで無料ゲットしたシールの中から、ちゃんと女子ウケしそうなプリキュアシールを選んでいる様を見せ付けられ、思わず出川哲郎になってしまう父。
持っていくのを忘れないように、夜のうちに鞄にしまっておくあたりもなんとも、、、5歳児ってこんなもんなのだろうか??
なんか、人間って頭いいなって、シミジミ思ってしまった・・・。
そして翌日のお迎えの際、結果が気になっていたので早速聞いてみたところ、なんと!
「ぬうーーー、はずかしくて渡せなかった」
とのお答え。
昨日感じたやばさが一気に吹っ飛んだと同時に、この素晴らしいフリとオチに一味違った末恐ろしさを感じた瞬間でした。
2.Oct.2019
落ち葉は続くよいつまでも~
掃けども掃けども次から次へと積もる落ち葉。未だ終わりは見えず。
一体いつまで続くのか?
と、ちょっと落ち着いて考えてみたら、あのでかい木々の葉っぱが全部落ちるまで続くという、至極当たり前のことに気が付いた。。。
もう掃きたくなぁ〜いよぉ〜。。。掃きすぎで吐きそぅ〜〜〜。
マクミランカフェを手伝ってみた
子供らが通う学校で Macmillan Coffee という謎のイベントがあるらしく、そのボランティアを募集していた。
例によって、ちょっと何言ってるかわからないイベントなのだけど、開始時間が14:15で14:55に終了、そのまま15:00に子供のPick upに移れるという、親にとって都合が良い、なんともparents friendlyな時間帯で開催されていたので、何か発見でもあればと思い参加してみた。
会場に行ってみると、このイベントの責任者(といっても生徒の母親)の方が1名と、ボランティアが私含め5,6名。
私にあてがわれた仕事はコーヒー・お茶の販売員。
PTAの範囲内でのユルいイベントなので、コーヒーはインスタントだし、お茶もティーバッグ。そして商品価格は一律50ペンス。
こっちでの日々の買い物はカード払いばかりなので、ほとんど現金を使わない。
そのせいもあって、未だに英国の硬貨がどんなものなのかはっきり覚えていないので、最初は少々戸惑ったのだけど、簡単な作業だし、交わす言葉も限られているので、すぐに慣れて卒なく販売員の役割をこなせるようになり、少々余裕が出てきたあたりで、
これはいったい何のイベントなの?
と、同じくコーヒー・お茶の販売員になった相棒のおじちゃん(でも多分年下)に聞いてみたところ、
癌患者向けの治療費寄付イベント
とのことであった。いわゆるチャリティイベントである。
イベント名に「カフェ」という文字が含まれているだけに、開催の形態も一応カフェ形式。
給仕する側は全員ボランティアで、ボランティアが持ち寄ったケーキやお菓子、飲料などを販売し、その売り上げが全て寄付金になるようだった。
具体的にどのような構造になっているのか良く分からないのだけど、Macmillan Coffee と銘打って英国中のそこかしこで同様のイベントが開催されていて、各会場の売り上げが全て寄付金として、元締めというか主催元と言うか、とにかくそういう中枢組織的なところに集まって、目的の闘病患者支援金になるみたいだった。
なんか、24時間テレビと似ているな、と。。。
例えば、1万円の募金を集めるのに、ボランティアが2万円相当の奉仕活動をしたとすれば、
「だったら何もしないで最初から1万円募金すりゃ効率良いんじゃないの?」
という意見もあると思うし、私自身、24時間テレビとかを見てそんな実も蓋も無いようなことを思ったこともあったのだけど、これはきっとそういう机上計算で短絡的に語っちゃいけないことなのだろうな、と、実際にボランティア活動に携わってみてぼんやりとではあるが認識が変わった。
ただ単に学校の入口付近に募金箱を置いたとしても、ほとんど募金は集まらないと思う。
このようにイベント化し、ボランティアの無償奉仕によって現場がそれなりに盛り上がったからこそ、募金額もそれなりに集まるものなんだな、と、なんとなぁ~くではあるが、お茶汲み作業をしていてそのように感じた。
このイベントで集まった寄付金は£362。日本円にして5万円強といったところ。
品物は一律50ペンスなので、724個の商品が売れたことになる、、、が、どう贔屓目に見てもそんなに売れたわけがないので、その他の寄付も含まれているのだろう。
公式HPによると、全体では£20,127,875。日本円にして30億円弱!?が集まった模様。
す、すげぇな・・・、しかもまだ日々増加中みたい。
https://coffee.macmillan.org.uk/
こてこての理系の私は、こういう話は「熱効率」に似ているなぁ、と感じる。
エンジンみたいな動力機構は、燃料をガンガン燃やしてモノを動かす力に変換するのだけど、その効率は30%くらい確保できれば御の字。
残りの70%のエネルギーは摩擦熱や放熱やらで消えてしまうわけだ。
こういったチャリティイベントも、70%のボランティア活動あってこそ30%の現金寄付が生まれる、のように「熱効率」的な感じなのだろうと思ったりする。正確な比率は分からんけども。
Macmillan Coffee のことを全く理解しておらず、財布すら持って来ていなかった私はビタ一文現金寄付はしなかったのだけども、前述の「熱効率」理論に基づけば、ビタ一文後ろめたさを覚える必要は無いってことになるなぁ。よかったよかった。
27.9.2019
ハロウィンに参加してみた
日本でも、ここ10年くらいの話ではないだろうか?
それまでは夏の花火が終わったら、次のイベントはクリスマスだったのだけど、ちょーーーどイベントレスで間延び感があった秋にハロウィンがスポッとはまって一気にメジャーになったのは。
個人的には、日本版ハロウィンと言うと、コスプレや仮装した方々の一部がバカ騒ぎして警察のご厄介になる恒例イベント、というイメージが強い。
まあ、そういう恥部みたいな報道が目を引くし、目立つところに掲載されるし、メディアにいいように誤解させられているだけなのかもしれないけども。
そんな、まことに残念な印象の日本版ハロウィンと違って、英国版ハロウィンはとても良かった。
何より本来の主役である子供達が本当に楽しんでいたし、周囲の大人も危険がないようにその姿を見守る、そんな微笑ましいイベントであった。
「10/31の18時から、10名くらいの子供グループでTrick or Treatしに
街を回るので、良かったら一緒に来ない?」
子供の学校繋がりで仲良くなった中国人ママがそう連絡をくれて、そりゃあ願ってもない話だわ、ということで参加してきた。
集まった子達はほとんど中国人だったのだけど、偶然にもうちの子たちの仲良し日英ハーフの女の子もグループにいた。
日本語が通じる顔見知りがいて一気にテンションが上がる娘と息子。
昔から、学校以外の場所で会うクラスの女子は普段より3割り増しで可愛く見えてしまう症候群を煩っているのだが、まだうちの息子はそういう年齢ではないかな・・・。
街を徘徊している子供達の仮装は、ゴースト・ガイコツ・魔女・ゾンビ系といった、店にもよく並んでいるものが多く、当日の仮装もこれらが基本みたいだ。
一方で、全然関係ない仮装や、普段着の子達もちらほらいたのだけど、彼らも同様に楽しんでいた。
ちなみにうちの娘はワンピースのチョッパー、息子はトイストーリーのウッディだったので、後者のほう。
Trick or Treatを受け入れる家の玄関先には、カボチャ・派手なテープ・くもの巣などでハロウィンの飾りが施されているので、容易に見分けが付く。
街中を徘徊して、そういった家を見つけたら子供達が突撃して、インターホンや扉のノック金具をガンガン叩いたりして、それに反応して家の中からお菓子箱を持った住人が登場して、時には逆に仮装した住人に驚かされたりなどしながら、一時間半ほどグループで徘徊。
時々だけど飾りのない家に子供達が突撃して、
メイヨーパンプキン!(=NO Pumpkin!、カボチャ置いてない家だよ!)
ツーリーツーリー!(=Here! Here!、この家いけるよ!)
なんて、聞いたことある北京語が中国人ママ達から飛んだりして、なんとも私も懐かしい気持ちになったりした。
お菓子をハロウィン用の小さなバケツ一杯に溜め込んだ子供達は、帰宅後も中身の確認で一騒ぎ。
うちの軒先にもカボチャを置いていたこともあり、帰宅後に我が家にも2組ほど中学生くらいの子達がやってきてくれたので、ラッキーなことに初参加で Trick or Treat する側とされる側の両方を楽むことができた。
早くも来年のハロウィンが待ち遠しい感じの我が子たちなのであった。
ハロウィンあるある👻
ハロウィンあるある👻、というよりは、初心者ゆえの失敗だと思うので、ハロウィン初心者あるあるといったほうが適切かも。
10/31のハロウィンに向けて様々な店の売り場でハロウィングッズが売られている。
うちは特にグッズは購入していないのだけど、カボチャくらいは体験しておこうと思ってガーソンズファームという農場へ遊びに行った際に2つ購入。
そして翌日早速カボチャをほじくり返してジャックオーランタン🎃を作成。それが先週の日曜日(10/20)の話。
そして数日経過・・・。
腐っとるやん🎃!
カビとるやん🎃!!
潰れとるやん🎃!!!
ということで、ハロウィン本番まで1週間を残してめでたくゴミ箱行き。
ちょっとググってみたところ、カボチャは一度切れ目を入れると、そこから腐敗が始まって、早ければ2日、長くても1週間くらいしか持たないそうだ。マジですか、そんなん知りまへんがな・・・。
このハロウィン用のカボチャ、結構でかいわりに1つ1.5ポンド(≒200円)と安価ということもあり、このまま引き下がれないので、リベンジ再購入。
さすがに当初のモチベーションは維持できず、ちょっとやっつけ気味で雑になってしまったけど、2つ目もなんとか無事作成完了。
日本で見かける濃い緑のカボチャは、包丁刺さして、そのままの状態で何度かまな板に叩きつけてやっとこ切れるくらい激烈に硬く、誤って指とか切らないようにおっかなびっくり調理してた記憶しか無いのだけど、このハロウィン用のカボチャは、皮や身が猛烈に柔らかい。もう、一万倍軟らかい。
今回は小刀でほじくって作ったんだけど、オイスターナイフとかで十分事足りる。
100均オイスターナイフをゲットしておくこと!そしてジャックオーランタンはハロウィン直前の週末に作ること!!の2点を、来年に向けたフィードバック事項にしておこうと思う。