ラッパー用語の〜ルーツに〜出逢った〜〜〜
先日、
D「これ、どういう意味か教えてくれないかい?」
と、D爺が書道の作品を持ち出してきた。
D爺には古くからの日本人の知人がいて、その方が送ってきたものだそうだ。
山あれば・・・
いきなり読めん。何を見るんだ?
雨の日は・・・
これも読めん。何を聴くんだ??
春夏秋冬
一文字目は「春」なの??「すち」にしか見えんのだが。。。
ということで、見せられてあっという間にギブアップして持ち帰ることに。
奥様にも見せてみたが読めないとのことで、
奥「多分誰かの句の書き写しだろうからググってみれば?」
と言われ、言われるがままにググってみたら一発でヒット!
種田山頭火という俳人の
山あれば山を観る
雨の日は雨を聴く
春夏秋冬
あしたもよろし
ゆふべもよろし
すなほに咲いて
白い花なり
という句を書き写したものであることが分かった。
いやいや、崩し過ぎで私にゃ読めませんぜ・・・。
山と雨なんて一文字目と二文字目別人じゃん!
というか山頭火って聞いたことあるけど俳人だったんだ。
ラーメン屋のイメージしかなかったわ。。。
高校の時に習ってたりすんのかな??全然覚えとらんけど。
で、調べた結果をD爺に説明したわけですが、D爺も自身の知識と色々結びつくところがあったみたいで、ほうほう言いながらきいてくれてて、
D「これはライムするのかい?」
という質問がでた。
え?ライム?ライムって言った??
ライムってあのラッパー用語のライム?
韻を踏むって意味のライム(rhyme)??
今はもう終わってしまったようだけど、MCバトルと呼ばれる、ラッパーたちがお互いを即興ラップで罵り合う様をひたすら流す「フリースタイルダンジョン」って深夜番組があって、それが結構好きで毎週録画して見てたんだけど、そこで知ったラッパー用語のライムという単語がD爺から出てきたもんだからビックリしたわけです。
・詩は韻を踏むこともあるけど、必須ではない。
・制限があるポエム的なものとしては、俳句と短歌っていうのがあって、それには字数とか季語の制限がある。
という感じで説明したところ、
D「この国でも似たような文化があるから紹介するよ。」
ということで本を持ってきてくれた。
この本、いわゆる詩集的な本なので、イカついラッパーたちのイメージとは対極に位置するようなものである。
・・・が、タイトルに「バース(VERSE)」とあって、これもあのラッパーたちが頻繁に口にするワードである。
D「私自身はあまりこういうバース遊びはしないので詳しくはないんだけど。。。」
と言うことではあったが、この本に載ってる作品をいくつか見ながら説明してくれた。
説明聞いてたらバースとかリリックとかライムとか、イカつい風貌のラッパー達がちょいちょい口にするワードをD爺もちょいちょい言うので
D、D爺(80歳超)がラッパー用語使っとるわ。。。
と、フリースタイルダンジョンに出てきてたラッパーたちとD爺のギャップがあり過ぎるのでなんか笑ってしまった。
本を見ながら、定型のライムパターンがいくつか存在するということを教えてくれた。
写真に収めた The sun rising という詩は、
ABBACDCDEE
というパターンみたい(ちょっと変則的?)。
確かに言われてみれば、各行の最後のワードが
A(sun)
B(thus)
B(us)
A(run)
C(chide)
D(prentices)
C(ride)
D(offices)
E(clime)
E(time)
のようにライム(韻を踏んでいる)してる!
これを複数人で順番に即興で一行ずつ詠んだりするそうだ。
いや~~~これは、完全にラッパーのMCバトルと一緒じゃないですか!
聞けば聞くほど完全にMCバトル!!
あれのルーツはこれだったんか~。
日本の俳句・短歌の文化にも確かこういう遊びあったよな??
と思い調べてみたところ、複数人で歌を読み続ける「連歌」ってのがあった。
形は違えど言葉遊びの文化が同じようにここにもあった。
自分の知識が遠い異国文化に通じていることを知る瞬間って、なんか時空越えのロマンみたいなのを感じちゃったりするので、いくつになってもなかなかに興味深いものです。
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