人生の夏休み 〜ロンドン駐夫の記録〜

「どうも、キャリアウーマンです」なワイフにライフを激しくコントロールされまくる、日々をまったり過ごしたいアラフォー終わりたての中年男子です。 職場の理解も快く得られ、晴れて休職。子供(姉・弟)と共に、妻の転勤、駐在に帯同する形で地球の裏側まで引っぱられ、ただ今初めての駐夫・専業主夫を経験中。 ほぼ同内容のInstagram【ID : @pondotaro】をこちらで清書。渡英前の事なども順不同でつぶやきます。

一語一語を大切に

先日ブライトンマリーナに釣りに行った際、サバがたくさん釣れたので恒例のおすそ分けをしたのだが、今回は日本人の方だけでなく子供らのクラスメイトのご家族にも少しおすそ分けしてみた。

 さすがに生食は無いだろうな・・・

ということで、刺身やナメロウやしめ鯖しか手の出せない私の能力は超えてしまっているので、調理は奥様にお願いすることにした。
調理してくれた奥様としても、

 そもそもイギリスに住んでいる方々が日本人ほど魚を好んで食すのか?

が不明であったため、シンプルにオリーブオイルと醤油で炒めたものを作ってくれた。

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醤油は普通のじゃなくて、奥様こだわりの李錦記のめちゃくちゃ魚料理に合うこの醤油を使って。

で、ウーバーイーツならぬサーバーイーツを私が担い、最初は2家族におすそ分け。
リアクションにもあまり期待していなかったのだが、、、

 「すごい美味しくって私がほとんど食べちゃった!」

というのが娘の親友のリアクション。

 「サバありがとう!すごい美味しくってびっくりしたよ」
 「サバはもっとオイリーだと思ってたんだけど、すごい美味しくて驚きだったよ。
  あなたは私のサバのイメージを覆したよ!」


というのが息子の親友の爺さんとパパさんのリアクション。
ということですこぶる好評。

こちらもしても思いがけず嬉しい結果となり、その後も合計6家族ほどにおすそ分けをした。

サーバーイーツ先6家族中6家族から言われたことがあって、それが、

 「あ、もう調理してくれてるの!?」

であった。

私が送ったメッセージが、

 I'll deliver some mackerels to your home(cook with olive oil and soy sauce).

だったのだけど、このリアクションが気になったので、D爺の英語教室の際に顛末を説明して確認してみた所、

 これだと料理の方法を説明しているように読めるね。
 調理済みだと言いたかったのであれば、
 cookではなくcookedとしておけば伝わったと思うよ。
 あと魚は複数形の"s"つけないよ。

との教えがあり、

 I'll deliver some mackerel to your home(cooked with olive oil and soy sauce).

のように添削が入った。

 なるほどねぇ~、
 言われてみればたしかにcookedじゃないと調理済み感はでまへんなぁ~。
 一語違うと大分違ってくるもんですなぁ~~~。

・・・で、ふと昔の似たようなエピソードを思い出したのでここから先で回顧してみようと思う。

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時は私の投稿でたびたび登場するドイツ長期出張時代。
所は本場ミュンヘンオクトーバーフェスト、パウラーナー(PAULANER)というビールメーカーのテント。

当時の後輩とそこでビールを飲んでいた時に起きた話である。
後輩君が

後「あの人中国人かな?一人かな?」

と言うので、その方向を見たところ、確かに中国人と思しきアジア人が一人でジョッキを持って座っていた。

私「一人で来たっぽいね~。・・・しかもなんか初心者っぽいな!
  間違いない!初心者だぜ!」


と、毎週末特急に揺られ、この日で4回目の訪問というアホ過ぎる頻度でフェストしまくっていた我々はすっかりベテラン気取りの上から目線な会話をしていた。

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あまり気にも留めずにビールを飲んでたら、いつの間にかそのアジア人が隣に来ていて、

亜「(ドイツ語で)日本人ですか?」

と話しかけられた。

私「・・・そうですよ」

と答えたところ

亜「ご一緒させてもらっていいですか?」

って日本語で返されて、実は中国人っぽい日本人であったことが判明。

この彼、ドイツで最も日本人が多い都市デュッセルドルフで就職して働いているそうで、ビールが大好きで、去年もオクトーバーフェスト来てたり、シュトゥットゥガルトのオクトーバーフェストにも行ってたり、、、と初心者どころが大ベテランのお方でした。

当時私は29歳で、この彼は23歳。
こういっては悪いが、まっっっっったくそうは見えず、むしろ私と同い年くらいかと思うほどの外見であった。
会話の流れで仕事の話になり、彼の職業を伺ったところ、

亜「 下着講師 です」

という死角からの回答に意識を刈り取られそうになった。

 (・・・はい?)

と思って何度か

私「し、下着講師 ですか??」

と聞き返した。
・・・が、何回聞いても

亜「はい、下着講師 です」

とのご返答。。。しかも恥ずかしげもなく真顔で自信満々におっしゃるもんだから、

 (そ、そんな職業があるんだ・・・、な、何すんだろ・・・?
  し、下着って、男性の、、、じゃないよな??
  そんなん聞いたことないし。。。

  じょ、女性の下着の講師??ここここここコイツが?!??)

と思い、猛烈に何するのか聞きたくなったのだけど、なんか生々しい話になっても嫌だったので話題を変えるつもりで、

私「どうしてドイツに来たんですか?」

と質問したら、

亜「日本だと競争が激しくてやっていけないんですよ。
  海外なら何とかなるかと思いまして・・・」


との返答であった。。。
 
 (・・・きょ、競争激しいの?日本で?? 下着講師 が???
  きょ、今日初めて聞いたんだけど 下着講師 。。。
  人気職業なの????お、男が知らない世界なだけ?!?)

もう混乱が止まらない私。

混乱を収束させるには具体的な内容を聞くしかないと思い、

私「し、下着講師 って、、、何するんですか?」

と勇気を出して質問したところ、

亜「主に歯医者のサポートですよ、詰め物とか・・・」

とのお答え。

 (・・・あ、 下着講師 じゃなくて 歯科技工士 ね!だよね!!
  なんだよ 下着講師 って!ねーよそんなん!なんの講師だっちゅうねん!)

ということで心のもやもやが晴れたことがあった。

一語違うとここまで違う。
たかが一語、されど一語。
一語を笑うものは一語に泣くのである。

明日からも一語一語を大切に生きて行くことを誓う私なのでした。

 

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