僕とニュルンベルクソーセージ
コロナで学校に行けない小獣二匹がずっと家にいるので、当然ながら彼らの分も昼飯を作る必要がある。
ありがたいことに自宅勤務中の奥様が作ってくれることが多いのだが、時々業務が忙しいときなどは私が作っている。
時々しか作らないくせに、そんな時にでも極力手を抜きたい性分の私がよく作るのはホットドッグ。
で、その際に使うのがこのフランクフルターというソーセージである。
最近知ったのだけど、ドイツのソーセージには地名がそのまんま付けられているものが多くあるそうで、このフランクフルターもその名の通りドイツ・フランクフルト発祥のソーセージらしい。
以前、出張でドイツに滞在していた際に、
ニュルンベルクソーセージ(ニュルンベルガー)
というソーセージが好きでよく食べていたのだけど、確かに言われてみればこれもまんま地名ソーセージである。
このソーセージ、小ぶりなソーセージで、ビールのつまみに非常によく合うという点がお気に入りの理由の一つなのだけど、出会い方が衝撃的だったこともあり、私的には忘れられない思い出のソーセージだったりする。
ドイツと言えば、パッと連想しがちなのがビールとソーセージ。
実際、現地ではいわゆる地ビール的なものを多数見かけたし、ソーセージに関しては、滞在していたホテルの朝食バイキングでも、何種類かのソーセージが常時山盛りで準備されていたりした。
そのソーセージが美味しかったので毎朝のように5、6本は食していたことをよく覚えている。
何本か部屋に持ち帰って、ビールとソーセージで晩酌するなんてこともよくあった。
当時、欧州滞在経験がほとんど無かった私。
見るものすべてが新鮮で、一緒に滞在していた先輩や、同世代の駐在員を誘い、ここぞとばかりに地球の歩き方片手に週末の小旅行をしまくっていた。
そんな旅行先の中に、ニュルンベルクも含まれていた。
地球の歩き方に書かれている観光モデルルートをただただ辿るだけだった私のお目当ては、
有名店で名物ニュルンベルクソーセージとビールを堪能すること
であった。
私が滞在していた町はアウグスブルグと言って、ロマンチック街道の一都市。
そこからニュルンベルクは、ICEという特急列車で1時間半くらいの距離。
日本で言えば、東京から宇都宮へ餃子を食べに行くような距離感覚であろうか、、、さほど遠くもないが、近いとも言い難い、そこそこの移動距離である。
その日は早起きして移動し、軽くニュルンベルクの街を散策した後に、地球の歩き方に載っていた有名店に行ってみたのだが、、、
なんと!日曜日でお休み!!
だったのだ。
今はどうか知らないが、当時のドイツのお店は、そのほとんどが日曜日は閉店していた。
でも飲食店はその限りではなかったので、閉っている訳などないだろうと高をくくっていたら、まさかの定休日だったのだ。。。
わざわざ特急料金まで払ってニュルンベルクくんだりまでICEで移動してきて、
お目当てのニュルンベルクソーセージは
日曜日で食べられませんでした~~~
なんてオチは、後の笑い話にはなるだろうけど、その瞬間はそんな無駄足は是が非でも避けたいわけで、必死のパッチで開いてるレストランやカフェを探しまくった。
万が一に備えて、
このお店でニュルンベルクソーセージ食べられますか?
という確認をしながら。
意外にも置いている店が少なく、
ニュルンベルクソーセージ置いてないってどういうこと!?
ニュルンベルクなのに!?
とぼやきながら4店舗ほど回った後、ようやく目当ての品を置いている店を発見。
無事入店し、席に着き、
いやぁ~、危なかったすね~、
ここまで来てニュルンベルクソーセージ食べずに帰るなんて
あり得ないっすからねぇ~
などと、先輩と安堵の会話を交わしながら注文を済ませ、待つこと数分だっただろうか・・・?
店員さんが持ってきてくれたニュルンベルクソーセージと待望のご対面を果たした我々は、大きな衝撃を受けしばし絶句。
数刻あって、私は重たい口を開いた。
これ、、、毎朝ホテルで食べてるソーセージですね・・・
と。
かなーーーり苦労してやっとこたどり着いた待望のニュルンベルクソーセージは、なんと、毎朝5、6本バクバク食していたソーセージだったのだ・・・。
あれ以上の「ふりだしに戻った感」は、アラフィフとなった今も経験したことがない。今後もあれを越える経験は無いのではなかろうか?とすら思う。
まあ、美味しかったんですけどね、ひじょーに美味しかったんですけどね・・・。
そんな衝撃のニュルンベルクソーセージ、
イギリスでも売ってたら買いたいな~
と思ってスーパーに行った際などに探しているのだけど、ドイツ外ではあまり流通していないようで、今のところドイツ系スーパーのLidlでも見かけたことが無い。
美味だったことは覚えているが、どんな味だったかまではもうおぼろげな記憶しかないので、またどこかで出会えたら躊躇なく10本ほどオーダーしたい。
思い出のニュルンベルクソーセージ
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